医学や健康に関する本は専門的なものでなくてもやはり難しい。で結局ナナメ読みになって興味が持てる所だけ見てしまう。本著でも、肺ガンの原因はタバコより大気汚染が原因である、と書かれている部分に目が行ってしまう。しかし許容量は1日10本までとのこと。それでもタバコの功罪、いい面と悪い面をきちんと指摘されているのは、逆に喫煙者には説得力があるように思う。全体的には読了後に感じたことは、医学の世界はお役所以上に縦割りらしいということ。学術の進歩により専門化が進んだゆえの「弊害」なのだと思う。しかしこれは医学の世界に限った現象ではないとも思う。さらに著者曰く「医療の進歩といいますが、実際は器械が進歩しているだけであって、医者の腕が進歩したということではありません。そのために検査データに振り回されて、研修を受けたばかりの若い医者などは、データやカルテばかり見ています。患者の顔などろくに見ずに診断して薬を出したり、手術したりすることになりかねません」。データも大切だがまず現場をきちんと見ることは他の分野でも近年軽視されがちだと思う。

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